モビット一括返済の方法

SMBCモビットはいつでも借入残高の全額を一括返済することができます。返済期間が短縮され、利息の節約にもなるので、お金に余裕があるなら一括返済するようにしましょう。

ただし、SMBCモビットで一括返済する際に注意すべき点もいくつかあります。

例えば、返済方法によっては手数料が発生したり、千円未満の端数をきれいに清算できなかったりするのです。

この記事ではSMBCモビットで一括返済する方法やそのメリット、一括返済する上での注意点についてまとめました。また、SMBCモビットから一括返済請求されたときの対処法もあわせて説明していきます。

SMBCモビットからの借り入れを完済しようと考えている人はぜひ参考にしてください。

SMBCモビットで借入残高を一括返済(全額返済)する手順

SMBCモビットで借入残高を一括返済する場合、次のような手順で手続きを進めていきましょう。

  1. 一括返済する予定日を決める
  2. 会員専用サービスで必要な金額を確認する
  3. 予定日に一括返済の手続きをする
  4. 完済できているか残高を確認する
  5. 各種証明書を発行する(必要な人のみ)

1. 一括返済する予定日を決める

カードローンの利息は日割りで計算されます。1日単位で利息が加算されていくので、まずは一括返済する予定日を決めましょう。

一括返済する日程が1日ずれるだけでも、完済するのにいくら必要かは変わるので注意してください。

日割りでの利息の加算イメージ(借入金額30万円の場合)
借入期間 利息 一括返済に必要な金額
1日 147円 300,147円
5日 735円 300,735円
10日 1,470円 301,470円
15日 2,205円 302,205円
30日 4,410円 304,410円

※ 金利は年18.0%で計算しており、小数点以下は切り捨てています。実際の金額と異なる場合があるため、参考値としてご覧ください。

2. 会員専用サービスで必要な金額を確認する

一括返済の予定日が決まったら、会員専用サービスで完済するのに必要な金額を確認しましょう。

完済に必要な金額は、会員専用サービス「Myモビ」のパソコン版から調べられます。

会員専用サービスへのログイン後、「返済シミュレーション」のメニューで一括返済のシミュレーションを行ってください。※ 返済シミュレーションを利用する場合、パソコンもしくはスマホからパソコン版の「Myモビ」へアクセスしてください。

一括返済のシミュレーションでは、次の約定返済日までの間で入金予定日を指定可能です。

3. 予定日に一括返済の手続きをする

予定日を迎えたら、一括返済に必要な金額を以下のいずれかの方法で入金してください。

SMBCモビットで一括返済する方法
一括返済の方法 手数料 入金単位 来店
提携ATM 有料 ※1 千円単位 ※2 必要
インターネット返済 無料 一円単位 不要
銀行振込 有料 一円単位 必要 ※3
口座振替 無料 一円単位 不要

※1 三井住友銀行ATMは手数料がかかりません。

※2 ATMによって入金単位が異なります。

※3 インターネットバンキングを利用する場合、来店不要で手続きすることも可能です。

いずれの方法でも一括返済できます。ただし、手数料の有無などに違いがあるので、都合の良い方法を選ぶようにしてください。

それぞれの返済方法の特徴について確認していきましょう。

提携ATMから一括返済する方法

銀行やコンビニなどにある提携ATMから一括返済する方法です。

三井住友銀行ATMを除いて手数料がかかってしまいますが、近くの提携ATMから月々の返済をするのと同じ手順で一括返済できます。

ただし、ATMで入金できる紙幣の枚数には制限があり、入金する金額によっては複数回に分けて手続きする必要があります。

また、コンビニにある提携ATMなどでは基本的に硬貨の取り扱いがありません。入金単位は提携ATMごとに異なるので、一括返済で利用するときは注意してください。

ATMでは硬貨が使えない

その点について詳しくは「SMBCモビットで一括返済するときの注意点」の中で後述します。

インターネット返済で一括返済する方法

インターネットバンキングの契約がある場合、会員専用サービス「Myモビ」からインターネット返済で一括返済することができます。

インターネット返済サービスであれば一円単位で金額を指定できるので、一括返済するのに最適です。(※ インターネット返済サービスは月に10回まで利用できます。)

また、インターネット返済サービスの利用に手数料はかかりません。

一括返済はインターネットがおすすめ

ただし、メンテナンスなどによりサービスを利用できない時間帯があり、金融機関によってSMBCモビットへの振り込みが完了する時間も異なります。インターネット返済サービスは24時間利用できますが、時間に余裕を持って手続きを済ませましょう。

銀行振込で一括返済する方法

SMBCモビットでは利用者ごとに返済用の口座が用意されているので、銀行振込で返済することもできます。完済するのに必要な金額を確認したら、返済用の口座へ銀行振込で入金しましょう。

振込先口座の銀行名、支店名、口座番号などは会員専用サービスから確認可能です。銀行振込は金融機関の窓口、ATM、インターネットバンキング経由で行えます。

しかし、銀行振込にかかる手数料は自己負担になるので注意してください。また、曜日や時間帯によっては翌営業日以降の取り扱いになり、ほかの方法と比べてややデメリットの多い返済方法だといえます。

口座振替で一括返済する方法

毎月の返済を口座振替で行っている場合、次回の返済金額を変更することで一括返済できます。(※ 会員専用サービスの「利用状況照会」に「現在、口座振替手続き中です。」の表示がある場合、金額を変更することはできません。)

返済シミュレーションで必要な金額を調べたら、同じく会員専用サービスから金額変更を行ってください。

口座振替での一括返済

金額を変更できるのは、次回の引き落とし日より2営業日前の前日までです。

口座振替で一括返済する場合、引き落とし日の指定はできません。そのため、すぐに一括返済できるだけの資金があっても、引き落とし日までは利息が加算されます。

数日であれば大きな差にはならないかもしれませんが、利息は日割り計算であることを覚えておきましょう。

4. 完済できているか残高を確認する

一括返済を行ったら、完済できているかを確認しましょう。会員専用サービスにログインしたら、借入残高が0円であることを確かめてください。

入金額が不足していたなどで、借入残高が残っていれば完済できていません。

5. 各種証明書を発行する(必要な人のみ)

SMBCモビットでの残高が0円であることの証明書は、会員専用サービス(PC版)の「残高証明書を発行する」のメニューから発行できます。

他社のローン審査などで残高証明書が必要な人は、一括返済後に手続きしましょう。

また、一括返済後にSMBCモビットを解約した場合、解約の翌日から60日の間は会員専用サービスに「契約終了のお知らせ」が表示されます。そこからSMBCモビットとの契約が終了したことの証明書(解約証明書)も発行可能です。

SMBCモビットで一括返済するメリット|利息はどれくらい減る?

SMBCモビットからの借り入れを一括返済した場合、返済期間が短縮されるため、利息の節約にもなります。

この点が一括返済の最大のメリットですが、利息がどのくらい減るかは一括返済のタイミングによっても変わります。

利息の負担を減らすという意味では、早めに一括返済する方が効果的です。

例として借入残高30万円を一括返済するケースのシミュレーション結果を表にまとめました。

SMBCモビットでの一括返済のシミュレーション
返済回数 返済額 残高 節約額
1 11,000円 293,500円 84,183円
2 11,000円 286,902円 79,781円
3 11,000円 280,205円 75,478円
4 11,000円 273,408円 71,275円
5 11,000円 266,509円 67,174円
6 11,000円 259,506円 63,177円








12 11,000円 215,226円 41,457円








18 11,000円 166,809円 23,874円








24 11,000円 113,868円 10,815円








30 11,000円 55,980円 2,703円








35 11,000円 3,629円 54円
36 3,683円 0円 0円
累計 388,683円 0円

※ 金利年18.0%を想定したシミュレーションの結果です。契約内容、各種手数料、返済日などにも左右されるため、実際の金額とは異なる場合があります。

最低返済額で支払いを続けた場合、返済回数は36回、返済総額は388,683円になります。

これに対して12回まで最低返済額で支払った直後に一括返済するなら返済総額は41,457円も減るのです。

しかし、一括返済による節約額は最低返済額での支払いが18回までなら23,874円、24回までなら10,815円と徐々に減少していきます。

無理にタイミングを早める必要はありませんが、余裕があるなら早めに一括返済するようにしましょう。

一括返済が難しいときは増額返済でもSMBCモビットの返済を早く終わらせられる

SMBCモビットの借入残高をすぐに一括返済するのが難しいときは、増額返済という選択肢もあります。

月々の返済額を増やすことで、返済期間は短縮され、返済総額も減らせます。

「借入残高が多くて、まだまとめて返すことはできない」というケースでは、毎月の返済額を増やしましょう。

また、余裕があるときだけ追加で返済するのも有効です。SMBCモビットの借入残高を効率的に減らす方法については別の記事で解説しているので、詳しくはそちらも確認してください。

SMBCモビットの返済額が減らない・終わらない!あなたが出来る解決方法とは?

SMBCモビットで一括返済するときの注意点

SMBCモビットで一括返済する際は、以下の点に注意しましょう。

  • 返済方法によっては手数料が別途発生する
  • 提携ATMからの返済では千円未満の端数が残る場合もある
  • 多めに返済した場合は「預かり金」が発生する
  • 一括返済しても自動的には解約されない

返済方法によっては手数料が別途発生する

SMBCモビットの返済方法の中には、手数料が発生するものもあります。入金額から手数料を差し引いた金額が利息と元金に充当されることになるので、完済しようと思っているときは注意してください。

手数料も考慮して返済資金を準備する必要があります。もしくは、手数料のかからない返済方法を選択しましょう。

SMBCモビットの場合、「三井住友銀行ATM」「インターネット返済」「口座振替」なら手数料がかかりません。

提携ATMからの返済では千円未満の端数が残る場合もある

繰り返しになりますが、提携ATMでは硬貨の取り扱いがないケースも多いです。その場合、入金は千円単位になり、千円未満の端数が残ってしまいます。

ATMでは硬貨が使えない

端数を残さずに完済するには「硬貨の取り扱いのある提携ATM」「銀行振込」「インターネット返済」を利用しましょう。

もし提携ATMからの返済で端数が出たなら、インターネット返済などの一円単位で入金できる方法で残りを清算してください。

多めに返済した場合は「預かり金」が発生する

元金と利息の合計より多い金額を返済した場合、その差額は「預かり金(借受金)」になります。

例えば、硬貨の取り扱いのない提携ATMから一括返済するときは千円単位での入金になるため、入金額が元金と利息の合計金額を超えるケースもあります。

預かり金に関しては銀行振込による返金を受けられるので、会員専用サービス(PC版)の「Myモビメッセージ」もしくは「利用状況照会」から確認してください。また、預かり金の発生後、一定期間利用がないときはSMBCモビットから連絡がくることもあります。

一括返済する前にコールセンターに問い合わせしておけば、預かり金などについても案内してもらえるので、あらかじめ連絡しておくと安心でしょう。

ちなみに、一括返済後もSMBCモビットを利用するなら、次回以降の借り入れと預かり金を相殺することも可能です。

一括返済しても自動的には解約されない

解約証明書の発行については記事内でふれましたが、一括返済により借入残高が0円になっても自動的には解約されません。

カードローンは限度額の範囲内で繰り返し利用できるため、解約しなければまたいつでも借り入れできるのです。

SMBCモビットに年会費などはありませんが、一括返済後に解約したい人はコールセンターに電話してください。

SMBCモビットの契約期間は5年で、通常、契約は自動更新されていきます。

ただし、SMBCモビットの会員規約では「完済後、取り引きが1年以上ないケースは解約になる場合もある」とされています。

しばらく利用していなかったときは、会員専用サービスにログインして利用可能額を確認すると良いでしょう。

SMBCモビットから一括返済を請求されたときの対処法

SMBCモビットの返済では「期限の利益」が認められており、本来は月々の返済額を超える借入残高の一括返済は請求されません。

しかし、返済期日を過ぎた場合は期限の利益が失われ、全額の返済を請求されることもあるので注意してください。

滞納が長期間続くと一括返済請求される

期限の利益が失われた場合、基本的に一括でしか返済できなくなります。

返済日に遅れないということが重要ですが、遅れてしまったときはできるだけ早めに延滞を解消しましょう。すぐに延滞を解消できれば、返済遅れによるデメリットを最小限にできます。

SMBCモビットの返済が遅れるときの対処法については別の記事で解説しているので、不安な方はそちらも確認してください。

SMBCモビットの返済が遅れるとどうなる?!返済が遅れた時の対処法

まとめ

SMBCモビットで一括返済するときは、会員専用サービスの返済シミュレーションで必要な金額を調べましょう。利息は1日単位で加算されるため、いつ一括返済するのかで必要な金額が変わります。

また、返済方法によっては手数料が発生することもあるので注意してください。

借入残高の全額を完済してしまいたい場合は、少し余裕を持ってお金の準備をしておくと安心です。

もしインターネット返済できるなら、会員専用サービスから一括返済すると良いでしょう。来店不要でいつでも返済の手続きができますし、一円単位で金額を指定でき、手数料もかかりません。

  • 一括返済に必要な金額は会員専用サービスで調べられる
  • 返済方法によっては別途手数料がかかるので注意
  • 口座振替での一括返済は振替日より2営業日前の前日までの手続きが必要
  • 多くの提携ATMでの返済は千円単位で端数が残りやすい
  • 元金と利息の合計金額より多めに返済すると預かり金が発生する

SMBCモビットは一括返済しても解約されません。契約が続いていればいつでも借り入れできるので、返済の負担を抑えるためにも上手に一括返済しましょう。

著者:板垣 雄(貸金業務取扱主任者)
貸金業務取扱主任者 板垣 雄

2021年に「貸金業務取扱主任者資格試験」に合格。お金に関する問題は、さまざまなライフイベントで発生します。「借りる」という観点だけにとらわれずに、さまざまなお金に関する問題を解決するための知識をお伝えします。>>プロフィール