オリックス銀行カードローンの一括返済・繰上返済

オリックス銀行カードローンは毎月3,000円(※1)からの返済ですが、借入残高の全額をまとめて返す「一括返済」も可能です。(※1 返済パターンがBパターン(2020年3月24日以降の申込者に適用)で、借入残高が10万円以下の場合。)

最低金額のみの返済では借入残高が減りづらいので、余裕があるときは一括返済を行いましょう。また、毎月の返済とは別に繰り上げ返済することもできます。

この記事ではオリックス銀行カードローンの一括返済・繰り上げ返済の方法と注意点について説明していきます。

オリックス銀行カードローンの返済は2種類ある

オリックス銀行カードローンの返済は「約定返済」「随時返済(任意返済)」の2種類に分けることができます。

約定返済と随時返済

一括返済や繰り上げ返済は随時返済に該当し、約定返済に加えて行うことが可能です。

1. 約定返済

約定返済は「契約時に選択した返済期日までに行う返済」のことです。返済額は基準時(返済日の14日前の午前3時)時点の借入残高に応じて決まります。

基準時に借入残高がある場合、約定返済は必ず必要で、返済期日を過ぎたなら延滞になるので注意が必要です。

オリックス銀行カードローンの約定返済については別の記事で詳しく解説しています。返済日や返済額などの返済に関する基本的な情報を確認したい方はそちらを参考にしてください。

2. 随時返済(任意返済)

約定返済は契約内容に従って行うのに対して、随時返済は好きなタイミングで、好きな金額を返済できます。毎月の返済を多めに行えば、最低金額を超えた分は随時返済になり、通常よりも早く借入残高を減らすことが可能です。

また、随時返済は追加で返済する金額によって「繰り上げ返済」「一括返済」に分けられます。

繰り上げ返済

一般的に繰り上げ返済は「毎月の返済(約定返済)とは別に借入残高の一部を返済すること」を指します。もともとの返済計画よりも前倒しで返済でき、完済までのスケジュールが繰り上げられることになります。

オリックス銀行カードローンは提携ATMの利用に手数料がかかりません。そのため、増額して入金したり、追加で入金したりするときは、提携ATMを利用するのが便利でしょう。

銀行カードローンは手数料無料の提携ATMが多い

また、オリックス銀行カードローンは口座引落による繰り上げ返済にも対応しています。会員専用サイト「メンバーズナビ」にログイン後、「増額返済申込」のメニューから手続きしてください。

毎月の返済を口座引落で行っている方は、次回の返済額を増額しての引き落としが可能です。

一括返済

一括返済は現在の借入残高の全額をまとめて返す返済方法です。借入残高が高額なときほど一括返済は有効で、大幅に返済期間を短縮でき、利息の負担も軽減できます。

無理に一括返済する必要はありませんが、完済の目処が立ったら全額をまとめて返済することも検討しましょう。

一括返済によって借入残高が0円になった場合、追加借入するまでは毎月の返済、利息の発生がなくなります。

オリックス銀行カードローンの借入残高を一括返済する方法

オリックス銀行カードローンの借入残高を一括返済する方法は以下の3種類です。

一括返済の方法 手数料 返済のタイミング
振込返済 有料 金融機関の着金日
口座引落 無料 次回の返済日
ATM返済 無料 ATMでの入金日

オリックス銀行カードローンはさまざまな方法での一括返済に対応しているので、都合の良い方法を選ぶようにしましょう。

オリックス銀行カードローンの一括返済のやり方について説明していきます。

1. 振込返済

銀行振込で一括返済する場合、メンバーズナビで「返済専用口座」を確認する必要があります。契約者ごとに返済専用口座が用意されているので、振込先を間違えないように注意してください。メンバーズナビ以外では、契約時に受け取っている「お手続き完了のご案内」やカードデスクでも確認できます。

その口座宛に借入残高の全額を振り込めば一括返済は完了です。

ただし、振り込みにかかる手数料は利用者の負担になります。振り込み手数料も考慮した上で、一括返済に必要な金額を用意しましょう。

2. 口座引落

毎月の返済を口座振替で行っている方は、次回の引き落とし金額を変更することでの一括返済が可能です。メンバーズナビにログイン後、「増額返済申込」のメニューから手続きしてください。

金額や振込口座などの入力内容を確認後、「増額返済を申込む」を選択すれば手続きは完了です。

オリックス銀行カードローンの一括返済はメンバーズナビで申込む

引き落としの結果が反映されるまでには数営業日かかります。返済日当日はまだ借入残高に反映されないので、3営業日程度が経過してからメンバーズナビにログインしましょう。

借入残高への反映後、口座引落によって一括返済が行われたことがメンバーズナビで確認できます。

3. ATM返済

オリックス銀行カードローンは提携ATMからも返済できます。そして、一部の提携ATMは硬貨の取り扱いが可能で、一括返済に対応しています。

借入残高には千円未満の端数が生じていることがほとんどなので、一括返済するときは硬貨対応で、1円単位で入金できる提携ATMを利用してください。

オリックス銀行カードローン提携ATMの出金・入金単位
提携ATM 借り入れ(出金) 返済(入金)
三菱UFJ銀行 1,000円単位 一部、1円単位
三井住友銀行 1,000円単位 一部、1円単位
西日本シティ銀行 1,000円単位 一部、1円単位
セブン銀行 1,000円単位 1,000円単位
イーネット 1,000円単位 1,000円単位
ローソン銀行 1,000円単位 1,000円単位
イオン銀行 1,000円単位 1,000円単位
ゆうちょ銀行 1,000円単位 1,000円単位

三菱UFJ銀行、三井住友銀行、西日本シティ銀行の銀行窓口に併設されている硬貨対応ATMであれば、1円単位での返済が可能です。(※ 利用可能時間は平日8:45~18:00です。)

セブンイレブンやローソンなどのコンビニにある提携ATMは1,000円単位での返済になります。コンビニの提携ATMは硬貨の取り扱いがなく、1円単位で入金することはできないので注意しましょう。

オリックス銀行カードローンの一括返済金額を確認する方法

オリックス銀行カードローンで一括返済を行う場合、事前に金額を調べておきましょう。

一括返済するには借り入れの元金と利息の合計を確認しなければいけませんが、自分で返済額を計算する必要はありません。

会員専用サイト「メンバーズナビ」にログインしたら、「一括返済シミュレーション」のメニューを選択してください。一括返済するのに必要な金額は、一括返済シミュレーションで確認可能です。

  1. メンバーズナビにログインする
  2. 「一括返済シミュレーション」を選択する
  3. 一括返済予定日を入力後、検索を押す
  4. 一括返済金額を確認する

また、一括返済にいくらの金額が必要なのかは、オリックス銀行のカードデスクに電話で問い合わせることもできます。

一括返済の方法や振込先の返済専用口座なども確認したいというときは、カードデスクに問い合わせるのが良いでしょう。

オリックス銀行カードローンで一括返済する際の注意点

完済の目処が立ったときは借入残高の全額をまとめて返してしまうべきですが、オリックス銀行カードローンを一括返済する上での注意点が3つあります。

  • タイミングによっては一括返済後に口座引落が行われる
  • 一括返済する日によって必要な金額が変わってくる
  • 借入残高によっては無利息残高として扱われている場合もある

タイミングによっては一括返済後に口座引落が行われる

オリックス銀行カードローンの毎月の返済を口座振替で行っている人は、一括返済するタイミングに注意が必要です。

次回の返済金額が確定してから一括返済した場合、すでに確定していた口座引落はキャンセルされません。そのため、一括返済によって借入残高が0円になっていても、登録口座からの引き落としが実施されます。

ただし、引き落とし日に借入残高がなければ、1週間ほどで登録口座に返金されます。一括返済後に口座引落が行われても、損をするわけではないので安心してください。

オリックス銀行カードローンの返済金額は基準時(約定返済日の14日前の午前3時時点)の借入残高に応じて決まります。基準時から返済日の当日までに提携ATMや銀行振込で一括返済するときは、返済日に口座引落も行われることを覚えておきましょう。

一括返済する日によって必要な金額が変わってくる

オリックス銀行カードローンに限った話ではありませんが、カードローンやキャッシングの利息は日割りで計算されます。一括返済を行う日によって利息の金額も変わるため、まずは「いつ一括返済するのか?」を決めましょう。

前述のとおり、一括返済に必要な金額は、メンバーズナビ内の「一括返済シミュレーション」で確認可能です。一括返済の予定日が変更になったときは、再度、必要な金額を調べなおすようにしてください。

また、手数料や遅延損害金がある場合、それらは元金の返済よりも優先されます。

例えば、振込返済では金融機関所定の手数料を負担しなければいけないので、少し多めの金額を用意しておくと安心でしょう。

借入残高によっては無利息残高として扱われている場合もある

口座引落の設定をしておらず、返済によって借入残高が1,000円未満になっている場合、それは無利息残高(無利息元本)になります。

1,000円未満の端数まで返済しなくても利息は発生しないため、今後もオリックス銀行カードローンを利用する予定なら無理に完済する必要はありません。

オリックス銀行カードローン取引規定の第9条(借入利率および遅延損害金)では以下のように記されています。

(前略)口座引落を利用しないお客さまの本債務の残高が返済等により1,000円に満たない金額となった場合には、その時点の借入元本(以下「無利息元本」といいます。)については、当該返済等が行われた日の翌日以後の利息は発生しないものとして取り扱います。

無利息残高については本来の約定返済日以降にオリックス銀行が支払い期日を指定します。残りの金額をそのままにしておいても利息は加算されませんが、その期日までに返済しなくてはいけません。

【シミュレーション】オリックス銀行カードローンで一括返済すると利息はどのくらい減る?

一括返済はタイミングも重要で、借入残高が多いときほど利息の節約効果は大きくなります。オリックス銀行カードローンを一括返済するケースのシミュレーションを行いました。

オリックス銀行カードローンで15万円を年14.8%の金利で借り、毎月6,000円ずつ返済していくとき、完済までの返済回数は32回です。

それを途中で一括返済する場合、返済のタイミングによって以下のような節約効果が期待できます。

オリックス銀行カードローンの一括返済シミュレーション
返済回数 返済額 残高 節約額
1 6,000円 146,225円 36,585円
2 6,000円 142,394円 34,416円
3 6,000円 138,506円 32,304円
4 6,000円 134,560円 30,250円
5 6,000円 130,555円 28,255円
6 6,000円 126,491円 26,319円








12 6,000円 100,812円 15,998円








18 6,000円 72,759円 8,051円








24 6,000円 42,116円 2,694円








31 6,000円 8,641円 41円
32 2,810円 0円
累計 188,810円

※ シミュレーションの結果は簡易的なものです。取引状況によって金額や返済回数などは変わります。参考値としてご覧ください。

例えば、12回目までの支払いを終えた段階で一括返済したなら、毎月6,000円ずつ返済するケースよりも15,998円の節約になります。

一方、24回までの支払いを終えたタイミングだと、節約額は2,694円です。元金が減れば利息も増えづらくなるため、返済回数が進んでからの一括返済は効果が小さくなります。

返済期間が短縮されれば、いつ一括返済しても利息の負担は軽減されます。ただ、節約できる金額を考えると、できるだけ早いタイミングで一括返済してしまった方が良いでしょう。

貸金業務取扱主任者貸金業務取扱主任者

オリックス銀行カードローンの「残高スライドリボルビング方式」では、返済日の14日前の午前3時時点の借入残高を基準に返済額が決定されます。そのため、返済が進み、借入残高が減少した場合、次回の返済額が自動的に変更されることもあります。例えば、オリックス銀行カードローン(返済Bパターン)の借入残高が10万円超~30万円以下だと返済額は6,000円ですが、返済が進んで残高が10万円以下になると3,000円に変更されます。毎月最低金額のみを支払っている人は、返済額を固定している人よりも返済が長引きやすいので注意してください。今すぐに一括返済できないときは、毎月の返済額を増やすことも考えましょう。

オリックス銀行カードローンの一括返済に関するよくある質問

オリックス銀行カードローンの利用残高を一括返済するデメリットは?

オリックス銀行カードローンの利用残高を一括返済するのにデメリットはありません。
ただし、無理に全額を返済すると、結局またお金を借りる必要が出てきたり、生活が苦しくなったりする可能性があります。
一括返済にはまとまったお金が必要になることが多いので、今後の生活への影響も考えた上で手続きを行ってください。
また、千円未満の端数も含めて返済する都合上、通常の返済より手間がかかることもあるでしょう。

オリックス銀行カードローンの一括返済で利息が減る理由は?

オリックス銀行カードローンの金利は年1.7%~14.8%ですが、利息は1日単位で計算されます。そのため、カードローンは1日でも早く返す方が、負担する利息は安くなるのです。
一括返済によって借入残高がゼロになれば、追加借入するまで利息は発生しません。
利息の負担を軽減できるのが、一括返済のもっとも大きなメリットになります。この点は随時返済についても同様なので、一括返済が難しいときは、毎月の返済を多めに行うことを心がけましょう。

一括返済するとオリックス銀行カードローンは自動的に解約される?

一括返済によってオリックス銀行カードローンの借入残高が0円になっても、自動的に解約されることはありません。オリックス銀行カードローンの契約期限は1年間で、審査を行った上で契約は自動更新されます。
事前に契約を更新しない意思を通知しない限りは、基本的に契約は更新されていくのです。一括返済後、オリックス銀行カードローンの解約を希望する場合は、カードデスクに連絡してください。

オリックス銀行から借入残高の一括返済を請求されることはある?

オリックス銀行カードローンの返済方式は「残高スライドリボルビング方式」で、借入残高に応じて次回の返済額(約定返済額)が決まります。
約定返済額の支払いをしていれば、基本的に借入残高の一括返済を請求されることはありません。ただし、返済が遅れていたり、規約違反があったりした場合は一括返済請求の可能性があります。
一括返済請求後は分割での返済が認められなくなります。特に返済遅れはさまざまなリスクに繋がるので注意してください。

まとめ

オリックス銀行カードローンの返済日は毎月10日、もしくは月末から選択可能ですが、借入残高はいつでも一括返済可能です。

一括返済によって借入期間を短縮すれば、利息の負担も軽減できます。借入残高が減ってきて一括返済できそうなとき、ボーナスなどでお金に十分な余裕があるときは、全額をまとめて返済してしまいましょう。

一括返済をすると支払総額を減らせる

最後にオリックス銀行カードローンの借入残高を一括返済するときのポイントをまとめます。

  • 一括返済の方法は「提携ATM」「振込返済」「口座引落」の3種類
  • 三菱UFJ銀行、三井住友銀行、西日本シティ銀行の窓口併設ATMは硬貨の入金に対応
  • 口座引落で一括返済できるのは毎月の返済を引き落としで行っている場合のみ
  • 銀行振込などの手数料は利用者負担なので注意
  • 一括返済するのに必要な金額はメンバーズナビで確認可能

一括返済はいつでも行えますが、タイミングが早ければ利息の節約効果はより高くなります。

メンバーズナビから手続きできる口座引落による一括返済は簡単ですが、返済日までは利息が加算されていきます。提携ATMや銀行振込による返済と違って、すぐに返済が行われるわけではありません。

一方、提携ATMは一括返済に対応している場所や利用時間に制限があること、振込返済は手数料が利用者の負担になることなどがデメリットになるでしょう。

それぞれの一括返済方法にメリット・デメリットがあるので、都合の良い方法を選んでください。

著者:板垣 雄(貸金業務取扱主任者)
貸金業務取扱主任者 板垣 雄

2021年に「貸金業務取扱主任者資格試験」に合格。お金に関する問題は、さまざまなライフイベントで発生します。「借りる」という観点だけにとらわれずに、さまざまなお金に関する問題を解決するための知識をお伝えします。>>プロフィール